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南岳(みなみだけ)標高3032.7m
day 2006.10.7(sat)~9(mon) weather 小雨〜みぞれ〜吹雪〜快晴 style 登山(小屋1泊+テント1泊) menber mo-chanパパ(MP)&ママ(MM)

coures 新穂高〜白出沢出会〜滝谷出会〜槍平小屋〜南岳新道経由〜南岳小屋〜南岳   ピストン

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7日は雨(上は雪)の予報でしたが新穂高を出発場合によっては槍平小屋で1泊してもいいという思いでした。
槍平小屋までで4時間半の行程。その後急登の続く南岳新道を4時間歩くのは私にとってはかなりの冒険でしたが覚悟はできていました。
この日のためにスクワット&腹筋頑張ったんですから・・・

小屋直下でみぞれが吹雪きになって高山病も出て私はかなりやばい状況になりましたがなんとか小屋に着きました。
そして贅沢に小屋泊まりに!!

予定通りの行動ができたなら南岳小屋テン場に2泊して8日は中岳〜大喰岳(おおばみだけ)の稜線を歩いて槍ヶ岳へ登り・・・
氷河公園をぐるっと回って紅葉を堪能して南岳へもどるということでした。

現実は吹雪に遭い8日は南岳小屋で停滞となりましたが9日の快晴がほぼ約束されているので同じ運命の登山者のみなさまと楽しい時間が持てました。

9日はスーパー快晴♪小屋のスタッフさんでさえ3年ぶりという小屋営業中の初冠雪。
槍穂高連峰の白き頂は一生忘れることのない感動の景色でした。


1日目(10月7日)新穂高〜白出沢出会〜滝谷出会〜槍平小屋〜南岳新道経由〜南岳小屋

出発の6日は神奈川は大雨で先行きが不安になる。出発時長野・岐阜方面は少し予報が良くなっていたんです。

夜モーちゃんを茅ヶ崎の実家に預けて新穂高に着いたのはAM2時頃。
新穂高の無料駐車場はロックシェッド(洞門)の途中に入り口があり露天風呂としか表示がなく2〜3回行ったり来たりでやっと見つけました。
段々になっていて便利な上段から埋まっていきます。
とりあえず5時頃まで仮眠です。


無料駐車場風景。雨だけでもやんでくれ・・・の祈りも虚しくシトシト。

こちらは登山届提出所・アルペン温泉がある駐車場。
無料駐車場には簡易トイレが一つでしたのでこちらを利用しました。
melさん→から槍ヶ岳山頂は雪との情報をメールで頂くも6:22出発。

7:23穂高平小屋着15分ほど休憩。牧場があって黒毛和牛?がのんびり牧草を食べていました。
トイレがありました。

8:13白出沢出会到着。右に進めば奥穂まで7時間の行程!

南岳小屋はまだ遠い世界。

白出沢出の少し先までは林道歩きです。ソールの硬い登山靴では結構足にきます。
その後少しずつ登山道らしくなってきます。槍平小屋まではダラダラな登りですが距離があるので疲れました。


滝谷の非難小屋で昼食休憩。9:40分出発。

←の橋を渡ると右手に滝谷&北穂が一望・・・帰路に期待ですね。

紅葉もガスに包まれて残念無念。

小川が左側にのんびりと歩ける道に出たならば槍平小屋はすぐそこです!

10:50槍平小屋着。しばし休憩。水の補給はここが最後です。
少し槍ヶ岳方面に進んだ河原に雰囲気の良いテン場とトイレがあります。


ここで1泊する人・まっすぐ槍ヶ岳に向かう人・右に折れて南岳新道に向かう人に分かれます。
断然槍ヶ岳に向かう人が多いです。
南岳新道は最初からすごい登りの連続です。最初のうちははしごが多くあっという間に小屋は眼下に遠ざかります。


山肌を飾る紅葉!・・・でもなんだかなぁ。

苦しい登り中。雨も断続的に降るようになってきた。

標高2500メートルくらいかな?岩場が多くなり滑り慎重にデス。

この辺むちゃくちゃな登りです。はるかな岩山も登るのよ〜〜!みな無口^^

むちゃくちゃな登り終了を告げるハシゴ。この後トラバースしてその後小屋までは岩稜帯をジグザクに登ります。


ジグザクに登るあたりは本当は槍ヶ岳を左手に望んで気持ちよく登れるはずでしたがここでみぞれが雪に変わって斜面を吹き上げる風が半端じゃなくなりました。
MMは緊張感からか息苦しく気持ち悪くなって突然高度障害発症!10歩歩いては止まってゲロッ!ろくなもの食べていないから何も出ない(笑)
服装を調節する気力もチャンスもなくて体が冷え切って小屋に着いたときは震えが止まらなく自分でザックも降ろせなかったのです。

秋の3000メートル急は何が起こっても不思議じゃなくもっとせめて服装には気を配るべきでした。持っていてもザックの底じゃ仕方なく・・・反省。
早め早めの対応をしないと凍死してしまいます。
おかげで現在ひどい風邪ひき。この程度でよかったですけどね。

到着時はすでに猛吹雪。そんな中テント幕営している人も何人か。
私の体調からテント幕営は無理と考えて小屋泊にする。人生2度目の小屋はどうなのよ〜〜?



2日目(10月8日)南岳小屋にて停滞

南岳小屋は以前からホームページを愛読していて槍が岳を目指すならここから!一度は小屋泊まりもいいなぁ〜〜と思ってました。
ホームページの管理人さんは思ったとおりちょっと無愛想だけどやさしくてご立派な岳人でした。
鋭い感性で書かれた記事と写真は一見の価値があります。
ホームページはこちらです→

この日も朝から吹雪でしたが下山をしなくてはいけない方も多く・・・しかしながら決行しても雪に閉ざされた道がわからなく10分で戻ってきてしまう状況。
そこで小屋のボス(=HPの管理人さん)が10時半に下山者を道の出ている場所まで送っていくことに。

「送っていくだけで安全の保証はしません!明日の絶景も見れないですよ!いいですね!」とちょっと営業トークも(笑)

小屋は清潔で食事も美味しかったです。
この天気のおかげで布団も一人一枚確保できてよかったです。結局シュラフで寝ましたけど。
停滞仲間のみなさまともあっという間にお友達に♪暇を持て余すと思いきや結構有意義な一日でした。


壁には南岳劇場の写真の数々・・・明日は見れるのだろうか?

廊下にはザック・ザック・ザック

わ〜い!2段ベッド!ここでもハシゴかよ(笑)上段左奥でした。

部屋には山の名前が・・・登れなかった「槍の間」がせめてもの救いでした^^



しばれる〜〜すぐそばのテントも見えない。

しばれる〜〜何も見えないどっちが槍?穂高?

時々見える青空に停滞仲間の歓声が上がる♪気象観測機材も凍りついてしまいました。

朝のうち食堂で停滞。

昼頃談話室?で停滞。


朝から○時になったらテントを張ろうと延期延期でやっと16時頃風の収まりを見て幕営。それにしてもすごい風でちょっと大変な作業でした。
やっぱテントは落ち着くね〜〜。
一晩中地吹雪が続きテントの生地で頭や体を叩かれる。熟睡はできなかった。
気温は高くて足も温かく・水も凍らなかった。そういう点では3月の小梨平のほうが辛かったかも?
夜中テントから顔を出すと輝く月に控えめな星たち。うれしい・・・興奮で寝付けない。

ちょっと南岳情報
水・・・最終水場は槍平です。小屋では天水500ミリ200円だったかな?小屋内の水場も凍結・宿泊者には500ミリペットボトルがつきました。
    今回は天水もなくなってテン場では雪を溶かしました。雪があってラッキーでした!
トイレ・・・バイオトイレ(とても手間がかかるそうです)テン場用は屋外にあり。
乾燥室・・・・今回ばかりは非常に助かりました。
電話・・・カード式あり。携帯はつながりません。
売店・・・あり。コーヒー・カルピス・お茶・紅茶はセルフで200円。レギュラーコーヒーも400円でした。お菓子Tシャツなど売ってます。
喫煙場所・・・入り口1箇所のみ。(晴天時は屋外でとのこと)非常に好ましかったです。
火気使用場所・・・入り口入ったところに火気使用台があります。ベンチとテーブルもありました。

-----さてそろそろ絶景ですよ♪-----



3日目(10月9日)南岳小屋〜南岳〜南岳小屋〜南岳新道経由〜槍平小屋〜滝谷出会〜白出沢出会〜新穂高

今シーズン槍ヶ岳登山のチャンスは逃したけどこの景色を見れたから全部帳消し!
南岳は槍穂高の最高の展望台&大キレットの入り口出口と大役を背負った素晴らしい山です。
南岳新道も勇気を出してトライしてよかった。来年はまたここから槍ヶ岳を目指そうと思います。
素晴らしい景色に出会うのは少しの冒険もつき物でがこれからも安全第一で感動の風景と出会いたいです・・・あれっ・・・終わっちゃった(笑)

ではヒツコイですけど写真をどうぞ!


小屋を出て一番に飛び込む景色・・・富士山&八ヶ岳&南アルプス。

テン場の向こうには笠が岳(青いテントが我が家のゴアライズ2です)

南岳から穂高連峰・5時半ですけど皆さん起きて感動中です^^

ずいぶん積もりました・初冠雪。

常念岳フェチの私にはたまらない一枚です。

まだ明けぬ槍が岳。この先の稜線を辿って目指すはずでした。

太陽ってありがたいですね・・・崇高なものに見えました。

太陽が全てを赤く染めます。

明けた槍が岳。南岳山頂の看板は凍りつき・・・

北穂&奥穂&ジャンダルム(ジャンダルムではヘリが遭難者を救助中です)

ゴジラの背中・前穂も雪に覆われ。

南岳小屋って素晴らしいところに建っているなぁ。

大キレットにも朝日が!目指してきた方もいましたが今回はさすがに見るだけですね。

雪紋も美しい南岳稜線。

往路滝谷の非難小屋で知り合った素敵な還暦さんに写して頂きました。とっても記念です♪

南岳と中岳・槍が岳。

獅子鼻にて。光と影。

常念山脈と穂高の間はぎっしり雲が。飛び込んだら受け止めてくれそうな気がしました。

南岳小屋と南岳。

8:00下山開始!笠が岳に吸い込まれそうです。

往路もこんな景色でだったらルンルンだったのになぁ。

「南岳の友さん」に撮っていただきました。こちらも記念になりました♪

停滞中に知り合った皆さんと下山をご一緒しました。中岳の右に名残の槍が見えます。

怖いけど平常心でゆっくりと。

木道が凍りついてました。ここは一番怖かった・・・左右スパッと切れ落ちてます。

雪とのふれあいを楽しみました。この程度ならアイゼンはいりませんでした。

ことのほか楽しそうな隊長。

この辺は真剣^^

名物の看板。

ムチャクチャな登りはムチャクチャな下りでもあります。慎重の上にも慎重で。

2000メートル付近で雪もなくなりホッとした瞬間。やっと紅葉です。

雪と紅葉一緒に見れるのは幸運でした。

紅葉と滝谷。

雲が生き物のようにうねります。

滝谷避難小屋手前で・・・往路では考えられなかった絶景です。

安堵感と共に林道歩き・・・長かった。

15:20やっと新穂高へ到着。


今回は道具の軽量化も重要課題でした。まずまず成功で「初日で一気に南岳!」が実現したと思います。
ザックで1キロ以上減量したのが大きかったです。MPも私も11キロ程度で今までよりは格段に楽でした。・
グラナイトギアーのザック(アルパインヴェーパー)のインプレは近日ブログにアップします!

というわけで色々苦労もありましたが心に響く山行きとなりました。
最後までありがとうございました!

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